【福祉人の旅】ルールとモラル

ルールとモラルの違いをご存知ですか?

モラルは、私たちが目指すべき中心点です。中心に近ければモラルが高く、同心円状に離れていくほどモラルは低くなります。

ルールは、モラルからこれ以上離れてはいけないという限界を示す境界線です。ルールは、守るか守らないか。一線を越えたらアウトです。

コンプライアンスが叫ばれる昨今、いろいろなルールを導入するようになりましたが、これはあまり望ましい状況とは私は思いません。

ルールが強調されると、境界線上の内側ぎりぎりのところに立つ人が増えます。

モラルの中心から離れているのに、「ルールは守っているから問題ない」といって平気な顔をする人が増えるのです。

ルールは、モラルから離れないように自分たちを律するための手段の一つに過ぎません。

また、ルールを強調しすぎると、ルールを守ることが目的化して、モラルが軽視される逆転現象が起きます。

過剰なルールが、かえってモラルの低下を引き起こすこともあるのです。

私たちが目指すべきは、より高いレベルのモラルを身につけることだと思います。