【福祉人の旅】性善説と性悪説(その1)

性善説と性悪説とはどちらが正しいかという議論があります。

どちらが正しいかはわかりませんが、今回は性悪説について考えたいと思います。

 

もともと性悪説とは、古代中国の哲学者である「荀子」が説いたとされています。

「本来の人間の性質は悪である。それが善になるのは人間の意志で努力することの結果である」

というものです。

ただ、ここでいう悪は「悪い」という意味でなく「弱い存在」という意味だそうです。

つまり、人間はもともと弱い存在だから努力しなければならない、ということだそうです。

 

私個人の勝手な解釈ですが、悪は「自己防衛」や「自己中心」ではないかと思います。

人間は本質的に自分を大切にする性質があるが、社会生活においてその性質のままでは孤立するため、

他者を大切にする努力をしなければならない、という解釈です。

 

危険な状況に陥ると人はまず自分の安全を確保し、その後に周りの安全を求めるようになります。

これは当然だし、だれもがそうではないかとも思います。

 

となると性悪説が正しいかとなりますが、その前に性善説についても次回考えたいと思います。