組織において「責任と権限」とは、「何かを決定もしくは指示命令できる」権を持つかわりに「その責」を負うということです。
よく間違えらるのは、「権限」を行使して何か間違いがあったとき「責任」を負うという解釈。
まず「権限」ありきでその行使の結果如何で「責任」が生じるということです。
この解釈ですと、間違いや失敗がなければ「責任」は発生しないことになってしまいます。
正しい解釈は、「責任」を全うすることによって「権限」が生じるということだと思います。
子供や学生の頃に「ちゃんと宿題やってから遊びに行きなさい」とか言われたことがあると思います。
私達は小さな頃から人の世の秩序を保つために、「権利」を主張するならちゃんとその前に「義務」を果たしなさい、
という教育を受けてきているのです。
これが、「責任」と「権限」に置き換わって偉くなって手にすると、なぜか「義務」である「責任」を後回しにして、
「権利」である「権限」ばかりを振りかざしたり、しまいには「権限」を行使しながら「責任」を逃れたり・・・。
経営者を例にとって言うならば、社員への命令という「権限」を行使したいなら、
その前に経営者の「義務」である「職場環境整備」や「福利厚生拡充」や「公平な評価の実現努力」等、
社員に対する誠実さの実現をまずしなくてはいけないのだと思います。