今日は、少し固い話です。
この4月に介護保険制度の改正がありましたので~
〇2024年介護保険制度改定
介護保険制度は、要介護認定や要支援認定を受けた方が介護サービスを受けられる制度です。介護保険制度の運営や介護サービスの提供には、皆さんが納めた介護保険料や税金が使われています。40歳以上の方は、介護保険への加入が義務付けられています。
介護保険制度は2000年に施行されて以来、定期的な社会情勢や環境の変化に合わせた制度の見直しにより、利用者やご家族は適切なサービスを受けることができるようになっています。
2025年には人口数が多い団塊世代が後期高齢者となります。「2025年問題」に向けた2024年度の制度改定は、特に重要な法改正になっている。と言われています。
介護報酬の改定が行われた際、介護サービス事業所は利用者や家族に改定に伴う変更事項を通知します。 提供するサービスの具体的な内容や料金など、利用に関する重要事項を記載した文書を交付し説明を行います。
そのため、3月から4月にかけて、どこの事業所もアタフタ四苦八苦しているところだと思います。うちもそうです💦(笑)
今月の訪問時に、重要事項変更の書類をお持ちして説明させていただいております。
ここで、毎回、改正時にクローズアップされる課題があるので取り上げます。
〇2024年介護保険制度改定で見送られた2つの事項
①要介護1~2における総合事業への移行
要介護1~2における総合事業への移行は、要介護1・2の訪問介護や通所介護などの介護サービスを総合事業にして、地域や民間企業と連携する構想です。
総合事業への移行には、サービスの質の低下や事業所の撤退などの懸念もあることや、世論の反対が大きかったこともあり、2024年度は見送りが決定しました。
②ケアプランの有料化
2024年度の介護保険制度改定では、ケアプランの有料化も見送られました。
現在、在宅サービスにおけるケアプランの作成は10割保険負担のため利用者負担はありません。一方で、施設サービスではケアマネジメント費用を利用者が負担していることから、政府は公平性を保つために有料化を提言しています。
しかし、「利用者やご家族からの要求がエスカレートしかねない」「利用料管理などの業務負担が増える」などの反対意見が多く、2027年度の改定に持ち越されました。
次期の改定時(2027年度)には再び議論される可能性が高く、利用者さまもそうですが、私たちも常に注視が必要と言えます。